もうすっかり真夏の様相の京都。今日は宵山、明日は山鉾巡行とあって市内も観光客で溢れている。そんな暑さをよそに、昼間は京響のスペシャルコンサートに出かけた。京響友の会イベントなのでうれしいことに無料なのだ。さすがに会員だけでは客席が埋まらないので、大入りとはならないが、埋まるような施策を打って行ければいいんだけどね(3階席は一般有料席でしたが)。
プログラムはスペシャルコンサートならではの曲目が並ぶが、たまにはこういうのもいい。まずは「マイスタージンガー」で幕開け。オーソドックスながら、煌びやかな明るい演奏だった。トランペットがキンキンしていたからかな?祝祭的な雰囲気があって良かった。「タンホイザー」については、男声合唱が少なすぎやなぁ。特にベースがもの足らなかった。3分の2が女声だと、この曲の雰囲気も半減かな。別働隊のトランペットは伸びやかで良かったです。
ヴェルディの2曲も聴き応えがあったのだが、どうして「アイーダ」では歌なしだったのだろうか?カラオケの伴奏だけを聴いている感じがして何だか不思議な感覚だった。アイーダトランペットも登場しなかったしね。
前半最後の「ダッタン人の踊り」は久しぶりに聴いたなぁ。しかし、歌詞が日本語とはちょっと肩すかしを食らった。豪壮で壮快な演奏でしたが。
後半はオーケストラのみの小品3曲。大好きなベルリオーズはいつもの京響にしてはちょっとキレがよくなかった。広上さんも標準すぎて、畳みかけるような熱狂感に乏しかった。うまい演奏だけにそういうところがもったいない。
ラヴェルは色彩感豊かで、大迫力の演奏でした。昨日の大フィルとは違い、実にフランス的で粋な音楽でした。欲を言えば、終曲だけだったので、唐突感がありぎこちないとこれがあったため、全曲をやって欲しかったですね。またの機会にでも是非。
アルヴェーンを最後に持ってくる辺りはマニアックですね〜。ほとんど作品を聴いたことがない作曲家の一人だ。この曲については、某NHKの某料理番組でテーマ曲として使われているものだったので、とっつきは良かったが、曲が進むにつれごちゃ混ぜな曲となり、最後は豪快に終わるというもの。あまりいい曲とはいえませんが、珍しいものを聞かせてもらったという感じです。
アンコールでは「管弦楽のためのラプソディ」が演奏された。ずっと和太鼓が舞台上にあったので気になってました(笑)。京響にしてはキレの鋭さがなく、リズミカルで踊りたくなるような感じではなかったのはなぜだろうか?広上さんの指揮が無機的だったのだろうか?いつもは心躍るのだが、今日の演奏は今一つだったように思う。この曲は大フィルが上手いんですよね。。。
演奏会後はロビーで、友の会レセプションが行なわれた。今年は料理もたくさん出て十分にお腹を満たすことができた。食べ残しを広上さんや団員達が最後に食べていたのは少し申し訳なく思いましたが。。。お腹もいっぱいになったので、祇園祭の宵山に繰り出したが、あまりの人の多さに驚くとともに、京都に夏が来た!と実感しながら京都駅まで歩いて帰りました。
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