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2008年10月23日 NHK交響楽団
大阪公演(NHK大阪ホール)

演奏曲目および評価

ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
ブルッフ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 Op.26
ムソルグスキー(ラヴェル編)/組曲「展覧会の絵」



演奏者(指揮者・ソリスト)

ヴァイオリン:サラ・チャン
指揮:ジャナンドレア・ノセダ

感想・短評

久しぶりのNHK大阪ホール。珍しくN響の招待券をいただくことができたので、意気込んで行ってきました。なぜなら、サラ・チャンのヴァイオリンが聴ける(見られる?)から。

やっぱりスゴイです、N響は・・・。聴く度に思い知らされるばかり。前から2列目という視界の悪い場所でしたが、その威力は十二分に感じられた。1曲目の「亡き王女のためのパヴァーヌ」はホルンが危うい感じだったものの、美しくまとめてくるところはさすがN響。この柔らかさを出せるのは容易くないはずです。

さて、今日のメインはサラ・チャンのヴァイオリンだ。7年前ほど前にマズア&ロンドン・フィルでチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴いたときは、あまりのダイナミックな演奏と立ち回りに度肝を抜かれたものだ。あれからだいぶ年は重ねたものの、全く勢いは衰えてませんでした。「円月殺法」はまだ健在でした(汗)。オケもコンチェルトとは思えないほど強奏するのだが、サラ・チャンはそれをモノともせず、完全にオケと真っ向勝負を仕掛ける。もはや音楽というよりも音の格闘技だ。演奏そのものはダイナミックで、かつその中に豊かな叙情性も潜む。いやー、聴くよりも見る演奏に完全に参りました。

後半は久々のベタな曲「展覧会の絵」だった。しかし、ウマいオケで聴くと威力が違う。トランペットやホルンという要は今ひとつだったが、N響の分厚い弦にかかるとものすごい充実感があった。ノセダの指揮は速めだったので、N響のヴィルトゥオーゾを存分に味わうことができた。「キエフの大門」ではスケール感を極大に感じさせるテンポ設定で雄大に決めてくれた。うなりながらの指揮は非常に気になったものの、実に楽しい演奏でした。

アンコールはラヴェルかと思いきや、チャイコフスキー/バレエ音楽「くるみ割り人形」より“トレパック”でした。快速演奏でスカッとしたが、幾分か大味だったかな・・・

久々のNHK大阪ホールでのN響演奏会。やっぱり日本を代表する一流オケは格が違いますね。

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