これがN響なのか! 自身初のN響なので、あまり大きな期待を持っていなかったが、やはり日本を代表するオーケストラであることには間違いなかった。まさかここまでうまいとは・・・ 他の日本のオーケストラと比べて違うのはまず音量。的確でボリュームのある音を奏でていた。他には各楽器群とのバランスの良さ。外国のオーケストラでもこうはいかないところがある。
次に、今回のソリストであるマキシム・ヴェンゲーロフ。開いた口が塞がらないとはこういう事を言うのであろう。何とまあ完璧なテクニック。超々絶技巧を次々に繰り出しているにもかかわらず、なぜあんなに大きな音が出せるのか! まだほとんど演奏されていない曲だが、これ以上の演奏は考えられないくらい素晴らしかった。
指揮はチョン・ミュンフン。ダイナミックな指揮はやはり見ごたえあり。全体として遅めのスピードで、決して急がず、歌っていた。チャイコフスキーが得意なN響だけに自在に操っていた。最後の盛り上がりといったらもう・・・
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