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2003年1月30日 大阪フィルハーモニー交響楽団
第364回定期演奏会(フェスティバルホール)

演奏曲目および評価

ベートーヴェン  ピアノ協奏曲第3番
ショスタコーヴィチ  交響曲第5番


演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ: 長岡 純子
指揮: 井上 道義

感想・短評

今年2回目の演奏会。先週の京響と比べると大きな落差を感じた演奏会だった。

1曲目はベートーベン。この曲は昨年末にオピッツのピアノ、サヴァリッシュ=N響の組み合わせで素晴らしい演奏を聴いている。なぜか3番が続く。今日の演奏は正直言って寝た。その理由は3つある。1つは、眠かったこと(笑)。2つ目は座った場所の音響が著しく良くなかったこと。3つ目は演奏に魂を感じなかったことだ。1つ目はさておき、2つ目は本当に音響が悪かった。2階席がかぶっている場所だったのだが、ステージの方で音が存在しているという言い方が正しいだろうか。上・横・後からの反響が全くない状態なのだ。当然そうなるとボリューム感・広がり・迫力が伝わるはずもない。こんな席が5200円もする席なのだから、本当に来シーズンからシンフォニーホールに移転することが喜ばしく感じる。3つ目はオケの活気のなさと、ピアノの平凡さが挙げられる。オケの響きは音響の関係であったとしても、ピアノの音に連続性がなかったのがいただけないところだった。その上に癖のある演奏を取っていたので体が受け付けず、睡魔が降臨してきたというわけだ。

ちょっと席を変わって2曲目に臨んだ。ショスタコーヴィチは井上氏が最も得意にするところで、大フィルとも過去に名演をいくつか残している。今回もそういう期待が大きかった。井上氏の解釈、テンポ設定などはなかなか面白く、さすがという感じだったが、肝心のオケの方が今日はついてこなかった。弦楽器・木管は良いにしても、金管の響きが汚いというか品がなかった。。。それが「ソヴィエト的」という聞き方もあるかもしれないが。特に良くなかったのがホルン。

第3楽章は金管があまり登場しないこともあって出来は一番良かった。弦楽器はさておき、木管がいつも以上にいい仕事をしていたように思う。そして第4楽章。一気に品がなくなるが、この楽章の持つ激しさをうまく井上氏が表現していた。ボリューム感にこそ意外に欠けたが、第3・4楽章がまずまずだったので、気持ち良く帰ることができた。

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