チケットが手に入ったので急遽足を運んだ演奏会。ダン・タイ・ソンのピアノだけでなく、8月に京響で聴いたばかりのショスタコーヴィチと、楽しみは尽きないプログラムだ。
さて、最初のリャードフは特に印象がなかった。聴いたことがないというのが最大の理由だが、最後のピッコロが印象的なくらいか?
前半の目玉は、ダン・タイ・ソンのラフマニノフ。さすがに大物ピアニストは音が違う!全く角がなくて、優しいまでに丸い。こんな穏やかなラフマニノフはありだろうか? 後半の有名な旋律は物思いに耽ってしまうような心地よさ。その直後の変奏の冒頭も最高に美しかった。ただ残念なのは指揮者がオケを整理しきれなかったところだ。早めのテンポにもついていってなかったのは致命傷か。
ダン・タイ・ソンのピアノのアンコールはドビュッシー。モヤがかかったような、くすんだドビュッシーは面白かったが、ちょっとイメージ違ったかな?
後半はショスタコービチの8番。8月に京響で快演を聴いたばかり。滅多に演奏されない曲なのに続くのは不思議だ。前半のプログラムとは違って、ゆっくりと不気味に始まる。なかなか粘りのある面白い演奏だった。しかし、強烈な睡魔が絶えず襲ってくる。このところ仕事が忙しくて睡眠不足でバテ気味なのだ。。。今日から4日連続のコンサートというのはなかなかタイミングが悪い。だから演奏がどうこう言えないのだが、沼尻さん&京響の快演を聴いているだけに、どうしても比較してしまう。緊張感、精緻さ、爆発力どれを取っても京響の方に軍配が上がる。もちろん今日の演奏も悪くはなかった。コールアングレ、Sクラ、ヴィオラ、コンマスは素晴らしかったと思う。なのに、大音響となる部分では雑っぽさがあって気になった。指揮者のせいかもしれないし、聴く側の集中力のなさかもしれない。ストレスが溜っていたので、ドカーンとスッキリしたかったところだが、この曲で睡魔に負けるとは想定外だった。
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