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コンサート名・公演名

2001年10月22日 ポーランド国立放送交響楽団
(京都コンサートホール)

演奏曲目および評価

シベリウス  交響詩「フィンランディア」
シューベルト  交響曲第7番「未完成」
ショパン  ピアノ協奏曲第1番



演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ: 崔 理英
指揮: ヤン・クレンツ

感想・短評

予想通りといっては何だが、人の入りはあまり芳しくなかった。最初の段階では70%くらいだっただろうか。平日であるのと、やはり二流オケという感が拭えないというのが原因だろう。だがこういうオケこそ面白い演奏を披露してくれるものなので楽しみである。

さて、肝心の演奏の方はというと、これがなかなか頑張っていたのではないかと思う。フィンランディアは非常にゆっくりとしたテンポで、これまでに聴いたことがないくらいの間合いの取り方。クレンツは個性的な指揮者なのだろうか?と、ふと感じる演奏だった。弦楽器の美しさはなかなか素晴らしく、やはりポーランドを代表するオケであることを認識させた。ただ、管楽器はパッとせず、特に木管楽器がかなり貧弱だった。ホルンも出遅れ気味だし。

シューベルトの方はさらによい出来だった。またも弦楽器が充実しており、東欧の渋さがあり、少し暗い感もあるが心地よく響いていた。先日のLPOに比べるとさすがに及ばないが、安心して聴いていられたのは収穫だったんじゃないだろうか。クレンツの指揮はオーソドックスでした。

今日の一番はやはりショパン。ピアノは京都出身の崔さん。現在、音大に在学中なので、プロのオケにどこまで食らいついていけるかが聴きもの。感想としては一言でいえば「バランスの良い演奏」だった。ただオケのパワー不足という気もするが、ピアノの素直で流れるような清涼感あふれる演奏が印象的だった。少し二次元的にきこえたが、今後の成長に期待というところか。中でも第2楽章は絶品だった。弦楽器のなめらかで張り付くような優しい響きは日本のオケではなかなか聴けない音色ではないだろうか。ピアノも非常に合っていたし。残念といえば木管がどうしても弱かったこと。プロとしてはあるまじきクラリネットの「ペキャー」という音なんかもあったし・・・

ピアノの崔さんも今後が楽しみだけど、ポーランド国立放送soも今後どのように成長していくかも少しウォッチしていくのも面白いかもしれないと思った。

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