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コンサート名・公演名

1999年11月21日 パスカル・ロジェ
レクチャーコンサートとマスタークラス(関西日仏学館・稲畑ホール)

演奏曲目および評価

サティ  ラプソディ
プーランク
  3つの常動曲
  ワルツ
  2つのノヴェレット
  15の即興曲より3曲
  メランコリー  ほか

演奏者(指揮者・ソリスト)

ピアノ: パスカル・ロジェ

感想・短評

パスカル・ロジェついに私の大好きなピアニストに会える。今年の「京都の秋音楽祭」ではソリストにパスカル・ロジェを迎えているが、どのコンサートも用事があって残念ながら行くことができない。幸いなことに、「レクチャーコンサートとマスタークラス」なるものが開催されるので参加してみた。会場は京都大学構内にある小さな講義堂。150人ほどの席しか用意されていないので間近で聴くことができる絶好の機会だった。それも5mくらいの至近距離で(笑)。

最初に行われたのが、レクチャーコンサート。ロジェのプーランクに対する思いや、プーランクのピアノ曲の解説を話しながら全10曲ほど弾いてくれた。CDで聴くよりはどれもスピードが速かったが、流れるような自然の音色に聴き惚れた。さすがフランス音楽の第1人者。

3つのノヴェレッテでは第1番を演奏してくれなかったのは残念だが、プーランクのあらゆる面を表現してくれたのは非常に嬉しかった。

この後で行われたのがマスタークラス。2人のピアニストに対して行われた。1人目は「ナゼルの夜会」。まずは通しで聴いてから、その後細かく指導するスタイル。私が聴く限りでは、かなり上手だったが、ロジェのアドバイスが入るとさらに一変する! まさに魔術のように繰り出されるロジェのテクニック。何気なく聴いていたけど、すごい技が至る所に隠されていた。恐るべしロジェ。特に連続和音の出し方は神業といったところ。メロディーの唄い方も極自然。2人目は「主題と変奏」。これも同様なロジェの指摘が飛ぶ。

非常に熱心で、ユーモアにあふれ、ニコニコしていたのが魅力的。終わってみれば3時間半もの長時間が過ぎていた。終演後サインをしてもらったが、誰ももらっていなかったのは意外だった。

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