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2010年2月27日 吉田誠 クラリネットのフランス便り
(兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール)

演奏曲目および評価

ドビュッシー/第一狂詩曲
サン=サーンス/クラリネット・ソナタ
サティ/三つの歌曲
松宮圭太:新作(初演)
ヴェルディ/リゴレット ファンタジー

演奏者(指揮者・ソリスト)

クラリネット:吉田誠
ピアノ:松本望

感想・短評

なんと500円という破格のワンコインコンサート。1日2公演のうちの午前中の公演を聴きに行ってきました。午前中の演奏会ってのは初めてかな? しかし驚きなのはそういうことではなく、クラリネット・リサイタルという地味なものなのに、会場は2,000人も入る大ホールが満員だったことだ。やはり気軽に参加できる500円という価格設定に加えて、駅もショッピングモールも近いというのが最大の理由だろうか。大阪や京都のホールの立地があまり良くないからなぁ。兵庫県立文化センターはあらゆる運営に成功しているなと思う。

さて、そんな激安のコンサートではあるが、内容は充実したものだった。クラリネットの吉田さんはトークが苦手なのか、緊張していて硬いように思ったが、クラリネット演奏はフランス的で明るく聴きやすい音色でした。特に素晴らしかったのは、やはりサン=サーンスでしょうか? 吉田さんは「サン=サーンスの生涯が曲に詰まっている」との解説をしていたが、そのような思いで聴くとまさにその通りで、老年のサン=サーンスが人生を振り返っているような曲に聞こえ興味深かった。サン=サーンスやヴェルディで聞かせた超絶技巧もほぼ完璧に演奏しきった吉田さんのテクニックは驚きだ。

1本のクラリネットで大ホールを響かせた良い演奏会だった。これが500円か。。。

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